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発達障害(自閉症)にグルテンフリーや糖質制限は効果があるのか?

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先日、自閉症の息子さんの治療のために

アメリカでバイオメディカル治療を受けた人の

シビアな本音話を聞いたせいか、

ここ数日、これまでになく熱心に

バイオメディカル関係を調べたり勉強したりしています

本業(データ分析・リサーチ等)が仇となり、 

毎夜毎夜文献を渡り歩いて、超寝不足にはなりましたが、

色々と知識はたまりました。

自分の見解も含め、これを覚書として残しておきたいと思います。

 

発達障害自閉症)の原因はいくつかの説があり、

私が調べた範囲内ではありますが、

相互関係等を何も考えずに並べると

下記7つくらいが主かと思われます。

 

1.mTOR暴走

(=オートファジー不足⇒シナプス過剰)

2.グルタミン酸中毒

3.セロトニン不足

4.アセチルコリン不足

5.腸内環境不良

6.自己免疫疾患

7.ミトコンドリア機能不全

8.プリン代謝経路異常 

 

ちなみに、水銀系、葉酸欠乏なんかも有名ですが、

突き詰めれば1~7のいずれかに分類されるような気もするので、

抜きました。(これはまあいずれ)

8はまだ勉強不足。よく分かってません。

スラミンが効くってことは関係するよね、くらいの知識。 

 

個人的には、1と7に注目しています。

この2つ、つながっているような気もするのですが 

上手く書けないため、2つに分けて書きます。

 

自閉症の人間の脳がシナプス過多であるのは有名な話。

なぜシナプス過多かというと、mTORが活性され過ぎているため。

近年、このmTORの暴走が、脳が本来持っている

シナプスの刈り込み(間引き)能力が阻害すことが解明されました。

( シナプスの間引き=オートファジー機能)

 

ちなみに、mTOR暴走を止めれることができたマウスは

自閉症様行動がなくなるそうです。

薬剤でシナプスの「刈り込み」回復、自閉症治療に可能性 米研究 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

 

現時点で人間での実験は行われていないのですが、

別の病気をmTOR阻害剤で治療した重度自閉症の幼児が、

治療をスタートしてから半年でIQ40くらいからIQ70弱まで

一気に上がり、てんかん発作の減少や

自閉症症状の改善が見られたようです。

 

 

(このmTOR阻害剤ラパマイシンは副作用が大きく、

現在別疾患の治療や自閉症マウスで実験は行われていますが、

残念ながら自閉症の治療には使われていません。)

 

ミトコンドリア機能不全については、

現在一般的にも広まってきている考え方のようで

この前、普通の大学で教鞭をとっている有名な

お医者さんの発達関係関係の講演会に行ってきたのですが、

バイオメド反対派のこのお医者さんでさえ

自閉症の原因の有力なものとして

ミトコンドリア機能不全の可能性を指摘していました。

また、葉酸欠乏との関係も深く、

この関係の論文は国内外問わずかなりあります。

 

・・・と、こういった理解が進んでくると、

数ある発達障害治療について考えるところが増えてきます。

 

例えば、食事制限(GFCFや糖質制限など)。

GFCF=グルテンフリー&ガゼインフリー

 

この食事療法、賛否両論あります。

 

色々調べると、個人では「効く」派が多いですが

科学者実験の結果では「GFCFに効果は見られなかった」が多数です。

 

ここからは、色々な論文を読んだ考察になりますが、 

GFCFや糖質制限は、恐らくは上記原因の1(mTOR暴走)の

改善とミトコンドリア機能不全の改善に役に立つと思われます。

 

糖質を摂取すると、mTORが活性化されます。

ガゼイン・グルテンについてもその可能性が指摘されており、

これらを控えれば、mTORが暴走をするのを防げるため、

シナプス過剰を抑えられる、という可能性があります。 

 

ただ、恐らく発達障害の症状が出ている人は

もともとmTORが暴走気味の可能性があるため

あくまで「"更に"暴走させない」効果のように思われます。

 

また、ミトコンドリア機能不全の場合、

ガゼインの摂取⇒葉酸欠乏症の慢性

ということになると思われます。

ただ、機能不全自体はガゼイン摂取をやめただけでは

短期間に有意と言えるほどの改善が見える、

ということはなさそうです。

 

なので、とても長い目で見れば、

成長具合に違いは出るかもしれませんが、

短期間の実験を経た論文で「効果があった」と言うには

程遠いレベルの改善になりそうです。

 

もしも大きな効果があるとするならば

胃腸障害やアレルギー、グルテン不耐性に効果があった、

ということになると思います。

グルテン不耐性については、自閉症様症状が出るらしく

グルテンを除くことができれば相当良くなるらしいですし。

 

(信頼性がある実験で効果があったと言っているものは、

「胃腸障害やアレルギー症状を示す自閉症児童においては

GFCF食事療法は有効である」としてているものもあります。 )

 

ということは、まとめると

 

・食事制限法は、胃腸不良やアレルギー、

 グルテン不耐性、などがある場合は「有効」

 

・胃腸不良やアレルギー等がない場合は

 「効果がないとは言い切れない」が

 効果があった、という実感は多分あまりない

 

 

さて。

 

GFCFと糖質制限

私も息子と数ヶ月試してみました。

 

しかし、大変な割にはほとんど効果は見られず。

多少認知は上がったかもしれない、とは思いましたが

下痢も治らず、食欲不振も改善されず。

多分、アレルギーも胃腸障害もなかったんでしょう。 

 

給食や外食に非常に困っていたこともあり

我が家では「グルテンをなるべく避け、ガゼインを除去する」

という緩いものに切り替えました。

(ガゼイン除去はミトコンドリア機能不全の可能性が濃厚だったのと

グルテンより除去しやすいという理由で除去しました。)

 

・・・と。

うちは大きな効果は見られませんでしたが、

個人的には、GFCFや糖質制限が有効かどうか

試してみる価値はあるように思います。

GFCFは、効果がある人にはありそうですし、

効果が出たら超ラッキーです。

 

世の中には高いお金を出してGFCFが有効かどうか

検査してもらう方法もありますが

どの程度効くかは分からないうえに、結構いい加減です。

(試しましたが、遅延アレルギー検査も正直微妙)

 

確かめるには、少々大変でも私のように、

一度やってみるのが簡単で確実なのかなと思います。

 

資料によると、グルテン・ガゼインフリーの効果は

5週間以内に出るらしいので、まず5週間試してみて、

明らかな変化があれば続ける、そうでなければ

控える程度にする、が良いのではないかと。

 

まあ、多分本当にアレルギーや胃腸不良が原因で

自閉症様症状が出ているのであれば、2週間あたりで

何か変化を感じるとは思いますが。

 

ただし、栄養不足と脱水症状が懸念されるため、

そこは何かで補う工夫は不可欠だと思います。

私も息子も、血液検査で「脱水症状」が出ました。

 

<まとめると>

 

自閉症原因説は色々あるが、個人的には

 mTOR暴走説とミトコンドリア機能不全に

 注目している

 

グルテンフリー、ガゼインフリー、糖質制限

 効果があってもおかしくないし、大きく効果が出る人も

 少数派ではあるが、存在すると思われる

 試す価値はあると思う

 

・食事制限は、お金を使って調べるよりも

 実際に5週間試してみるのがお勧め

 

 

・・・ と、長くなってしまったのでこのへんで。

こんな感じで、調べて思ったことを

ボチボチまとめていこうと思います。