価格が怖いけど、今後に期待!ラパマイシン
数年前、こんなニュースが流れました。
「自閉症の主症状である「社会性相互交流障害」が、
mTOR阻害薬の1種の「ラパマイシン」により改善することを、
動物実験により明らかにしたと発表した。」
発表当初は「おお!」と思ったくらいで
そこまで大きな関心はなかったのですが、
最近、自分のアスペ傾向が強くなってきてるせいもあり
何か解決する方法が欲しいなあと、思い始め
最終手段っぽい「ラパマイシン」について調べ始めました。
ちなみに、ラパマイシンとは免疫抑制剤の1種で
もともとは肝臓移植時の拒否反応抑制なんかに
使われていたようです。(今も使われてますけど)
最近は、ガン治療や寿命を延ばすのに効果があるとか
認知症への適用が検討されたり、LAMへの投与が認可されたり。
新たな可能性が広がっている薬みたいです。
mTOR阻害によるオートファジーの活性化による
過剰シナプスの刈り込み正常化⇒症状の改善。
ちなみに、現在の研究状況は調べた限りだと下記です。
<日本>
・マウスに投与してみた⇒効果出た
・マウスに色々な量を投与してみた⇒副作用が結構出た
・結節性硬化症の自閉症に対する治験を予定
<海外>
・結節性硬化症の自閉症に対する治験を実施中
⇒2年間を予定しており、予定通りに進んでいれば、治験自体は昨年終わっているハズ
結節性硬化症というのは、
自閉症を伴うことが多い疾患です。
実験結果を読んでいると、効果はありそうですが、
副作用の制御とか、投与量とかが難しいようです。
LAM治療におけるラパマイシンの副作用を調べると
副作用発生率は約100%(!)で、
ニキビ、口内炎、易感染の他に、結構な高確率で
間質性肺炎というなかなかの副作用が発生しているようです。
もともとLAMの方は肺が弱っているというのもありそうですが
この薬におけるメジャーな副作用のようです。
ラパマイシンにおける間質性肺炎は
すぐに薬剤の中止が選択されなかったり
ステロイドの効果が出やすいというのはあるようですが
それでも怖いイメージのある副作用です。
ちなみに、肝移植の場合はLAMより摂取量が少な目のせいか
間質性肺炎発生率は低め。
そのかわり結構な割合で白血球とかコレステロールなんかに
影響が出ているみたいです。
(↑英文で読んだ情報のため、やや不安定情報)
ううむ。
やはり強力な薬には強力な副作用があるものなのね。
勇者の集まりである「2ちゃんねる」を調べたところ
過去数人、アスペルガーの大人が
アカンプロセートと合わせて飲んでみたことがあるようで、
「効果は抜群」的なことが書かれていました。
でも、続報がないところを見ると、果たしてその後どうだったのか。
副作用は100%で出現し、重い副作が多いけれど
効果はどこのどんな薬よりも確かそう。
ううむ。
調べれば調べるほど、その効果は魅力的だけど
調べれば調べるほど、その副作用が危険すぎる
魅惑の薬。
う~、試してみたいような、怖いような・・・。
でも、スラミンと並んで期待大な薬には間違いなさそう。
発達障害への適応が認可されなきゃ話になりませんが
いつか副作用が今の1/100くらいの
Newラパマイシンが発売されて、
発達障害系の疾患に適応されることを祈ります。
でも、高そうだな~。
ちなみに、薬価。
特許切れのラパマイシンは1,285円/1mg。
副作用を軽減しているらしい新薬のラパマイシンは
13,547円/5mg。
1日量は疾患により違いそうだから分からないけど
新薬はやっぱり値が張りますね。